私の最も心に残った登山***後編***
5年生の磐梯山登山後編のお話しです。
A君はそのみんなの励ましの言葉により前に足が向くことができました。
弘法清水という湧き水が流れ、有人の小屋もある広場でお昼休憩となり.
ほとんどの生徒はその場所についていましたが、
A君は一番最後、私と一緒です。
すると一人の生徒が自分の荷物は置いて戻ってきました。
私が持っていたA君のザックを「僕が持って行くね」と持っていってくれたのです。
(わぁ~優しいなぁ)と感動していると、また別の生徒が戻ってきて、
今度はA君の手を自分の肩にまわし支えるような感じで一緒に歩いて行きました。
二人の行動はきっと自分から率先してA君を助けてあげろうという思いの行動だと思います。
ちなみにその男の子達はスポ小の子でもなく、
どちらかと言うとやんちゃでたまに先生から注意もされている子達です。
そういう子って勇気も持っていて、他人を思いやる気持ちも持っている子が多いのです。
みんなでお弁当を食べ休憩をとりエネルギー補給もでき、
さぁ、今度は頂上まで再出発です。
ところが、そのA君はすぐにその急坂が堪えてしまったのでしょう。
今度は道に座り込み泣き出してしまいました。
他の生徒は先へ進んでいます。
保健の先生と校長先生はただただA君の横に座り、肩をなでて慰めています。
私はその様子をしばらく眺めていました。
一緒になって「どうしたの?うんうん」なんて言っていたって
前に進む事なんてできません。
A君だって泣いてしまっている自分をコントロールできずにいます。
私はA君に近寄り少し大きな声で
「よし!A君じゃ、行くよ!さっ立って。」と腕をひっぱり立ち上がらせて、
「はい、ここ持って」と私の肘を持つように促し、
「ここを持てば行けるよ」と言い、私の肘を掴まさせ並列で登り始めました。
するとすぐに泣き止み、別の学校の生徒で一番最後のA君のようにだたを捏ねて先生を困らせている生徒を横目に追い抜かしていきました。
そして、もう少しで頂上にさしかかると二つに分かれた道があり、
私はA君に
「この道は急だけど短い、こっちの道は緩やかだど回り込んで頂上に行くけど、どっちがいい?」と言ってA君に決断させ、
他の生徒にはA君が一人で登ってきたように見せるために、
そしてA君に自分の力で登頂したことを実感してもらいたく
私から離れさせる事にしました。
A君は急坂の方を選び無事頂上に着き、みんなと同じ頂上からの景色を堪能しました。
歩く事に慣れていないA君にとっては磐梯山を登るなんて大変な事だったと思います。
けれど、ここで凄いのが、
この学年の子達は皆が
できない子を言葉で励まし、応援し、率先してサポートする
そんな事ができる子達なのです。
無事全員で下山までしましたが下山でも遅い子がいて、
早く下山した生徒はかなり待たせれていましたが誰一人
「遅いなぁ」なんて言う子もいなく、
最後は皆でバスの中から熊も目撃したみたいです。
私の最も心に残る登山はこのように子供達の
できない弱い子を応援する、
率先してサポートにする姿、
そして、できない子もそれに応えようと頑張る姿
です。
人から応援されると、
人って自分の力以上のものが出せるものです。
子供たちのピュアな優しさに触れた時、
鳥肌が立つほどの感動が私の中にはありました。
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