違いを認め合う心~後編~
「一人が好きなはずないよ。」
私はハッとした。
そうか、彼女はさっき勇気を出して私達に声をかけてきたんだ。
一緒に話をしながら誰かとお弁当を食べたかったんだ。
やっと彼女の事が分かった気がした。
私が言った言葉、何気なく言ってしまった言葉が彼女を一番傷つけてしまったのだと。
私もいじめの加害者であり、特に思い罪だ。彼女の気持ちを少しも考えずに言葉にしてしまったのだから。
今、私は泣いている彼女に何を言えるだろう。
「泣かないで?」
いや、おかしい。
そうだ!今思った事をちゃんと伝えよう。
後悔や反省、自分に対する怒り、そして今まで本当にごめんなさいと言う謝罪の気持ちを。
「ごめんなさい。私、あなたの気持ちを全然考えてなかった。
でもね、今やっと分かったよ、本当に私、最低だった。ごめんなさい。」
心からの言葉だった。
少しでもいいから自分の気持ちが伝わって欲しい一心で。
「お弁当、一緒に食べよう?」いつの間にか友達も笑顔で
「そうだね,多い方が楽しいよ。」
と言っていた。すると、今まで泣ていた彼女もふわっと笑って、
「うん。食べよう。」
と言った。
それから私達は一緒にいるようになった。
ただのクラスメイトから友達になったのだ。
くだらない話をして笑ったり、好きな人の話をして盛り上がったり、とても楽しい時間を過ごす事ができた。
こうなれたもの、全て「言葉」によるものだ。
私達が使える「魔法」が何か、もう分かっただろう。
言葉は私達にとって最大の魔法である。
人を傷つける事もできれば、癒す事もできるのだ。
私はこの魔法を良い方法で使いたいと思う。
困っている人、傷ついている人がいたら、私が「言葉の魔法」を使って助けたい。
上手に使う事が出来れば必ず笑顔が見れる。
その笑顔の為に私はこれからも魔法を使っていく。
~おしまい~
私は自分の娘の事なのでどうしても厳しい目で見てしまい、
小学6年生の時の事だとしても、(そんな事を言ってしまったのか~)と、
しかも(いじめられてる時見て見ぬふりしたな)などと思ってしまいました。
人を傷つけてしまった後、精神誠意をこめて謝罪するのは勇気もいりとても良い行いだと思います。
いじめられて囲まれていた時だまって我慢していたその子に
後からでも声かけをしてあげられたら良かったのですけどね~。
その子の気持ちを勝手に決めつけず、寄り添って優しい言葉かけで確認しよう!と小学6年生の娘に言いたいです。
この表彰式に10名ほど表彰されて、その中の2名の最優秀賞の方達と新聞社賞を受賞した2名の方は作文を朗読したのですが、私は聴いてて中学生の自分の体験から素直に感じ、考え、学んだ内容が素晴らしく、深く感動し泣きました。
そして
人権尊重意識の必要性を強く考えさせられた受賞式に参加でき、
とても気分良く帰宅したことを覚えています。
大人になり社会へ出て相手の気持ちも考えず
自分の存在価値ばかり尊重する人の多い事。
《 考えよう相手の気持ち 未来へ繋げよう違いと認め合う心 》
ですね。
これから山旅へ出かけて来ます。
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